
くわしく解説していきます!
日本語検定とは?
日本語検定は、どのような試験?
「検定試験」とは、ある分野に関する知識やスキルを評価するために行われる試験のことです。
「入学試験」のように、上位●人が合格…ではなく、得点率が何%だったかによって合否が決まります。
日本語検定の受験資格は?
また、3級に合格していないと2級の受験ができない…ということもないので、
- いきなり1級にチャレンジする
- 同日に、2級と3級にダブルチャレンジする
といったことも可能です。
日本語検定を受験するメリット
日本語の運用能力は、学業・仕事において、すべての土台です。
資格として受験・就職が有利になるだけでなく、作文やエントリーシートなどで適切な言葉選びができたり、面接での表現の幅を広げたりするための基礎にもなりますね。
社会人になってみると、自身の日本語能力を見直す機会がびっくりするくらい少ないです。
誤字があったり、場面にあった敬語運用ができないと、そっとマイナスな評価をされるだけで、損をし続けることになります。
「合格した」という結果も大事ですが、それ以上に、後述する各分野を1つずつ攻略し、得意・苦手を明確にする過程が大切です。
日本語検定の出題範囲
それぞれの内容について、くわしく見ていきましょう。
「敬語」分野では、どのような知識が必要か?
「敬語の指針」とは、平成19年2月に文化審議会という機関が答申(上からの問いに対して、意見を申し述べること)した敬語についての考え方のことです。
中学校・高校で習う敬語は
- 尊敬語
- 謙譲語
- 丁寧語
の3つに分類していますが、「敬語の指針」では
- 尊敬語
- 謙譲語Ⅰ
- 謙譲語Ⅱ
- 丁寧語
- 美化語
の5つに分類しています。
例えば、
先生が「明日までにレポートを書いてきなさい」とおっしゃられた。
では、
- 「おっしゃる」という「言う」の尊敬語
- 「れる」という尊敬の助動詞
が重ねて使われていますね。
いわゆる「二重敬語」になっているので、
先生が「明日までにレポートを書いてきなさい」とおっしゃった。
先生が「明日までにレポートを書いてきなさい」と言われた。
のいずれかにしないと、不適切です。
「文法」分野では、どのような知識が必要か?
例えば、
Aさんが校庭に行く。
Aさんが校庭にいる。
の「に」は、どちらも格助詞の「に」です。
この2つの「に」は、それぞれどのように使われていますか…?
Aさんが校庭に行く。
の「に」は、「行く」という移動をともなう動詞の「着点」を表しています。
Aさんが校庭にいる。
の「に」は、「いる」という存在を表す動詞の「場所」を表しています。
「語彙」分野では、どのような知識が必要か?
例えば、
Aさんは、私たちの会社の双肩を担っている。
では、「× 双肩を担う」の部分が違いますね。
重要な任務を引き受けること
責任を背負うこと
を表すのは、「○ 双肩に担う」が正しいので、
Aさんは、私たちの会社の双肩に担っている。
となります。
「言葉の意味」分野では、どのような知識が必要か?
例えば、
瓜田に履を納れず
(かでんにくつをいれず)
ということわざは、
脱げた靴を履き直すためにかがむと、瓜を盗むかと疑われる
ということから、
疑いを受けやすい行為は避けた方が良い
という内容を表します。
「表記」分野では、どのような知識が必要か?
例えば、
ニュースを捨い読みして、スピーチで話す内容を考える。
では、
× 捨い読み
ではなく、
〇 拾い読み
が正しい表記です。
また、
硬い内容ばかりで、なかなか本を読み進めることができない。
では、
× 硬い
ではなく、
〇 堅い
が正しい表記ですね。
「漢字」分野では、どのような知識が必要か?
例えば、
才子
は、
才知に優れた人
という意味です。
この場合の「子」は、「人」を表しています。
調子
は、
物事の動きのほどあい
という意味です。
この場合の「子」は、実質的な意味がありません。
日本語検定の各級のレベルと受験の目安
日本語検定 1級のレベル
日本語検定 2級のレベル
日本語検定 3級のレベル
日本語検定 4級のレベル
日本語検定 5級のレベル
日本語検定 6級のレベル
日本語検定 7級のレベル
日本語検定の合格基準・得点率
令和6年度までは、以下のような領域別得点率による合否基準がありましたが、令和7年度試験から廃止されました。
〇
敬語 | 得点率90% |
文法 | 得点率85% |
語彙 | 得点率70% |
言葉の意味 | 得点率90% |
表記 | 得点率100% |
漢字 | 得点率95% |
かつ
総合得点率 85%
×
敬語 | 得点率40% |
文法 | 得点率85% |
語彙 | 得点率90% |
言葉の意味 | 得点率90% |
表記 | 得点率100% |
漢字 | 得点率95% |
かつ
総合得点率 85%
日本語検定 1級の認定基準
日本語検定 2級の認定基準
日本語検定 3級の認定基準
日本語検定 4級の認定基準
日本語検定 5級の認定基準
日本語検定 6級の認定基準
日本語検定 7級の認定基準
日本語検定の各級の受験時間
1級 | 13:30~ | ||
2級 | 11:00~ | ||
3級 | 13:30~ | ||
4級 | 11:00~ | ||
5級 | 13:30~ | ||
6級 | 11:00~ | ||
7級 | 13:30~ |
となっており、同日に隣り合う級などをダブル受験することも可能です。
日本語検定の日程
年2回実施されるので、この日程に間に合わない場合は、次回の受験を検討しましょう。
日本語検定の受験申込方法
の3種類の申込方法が容易されています。
取り扱い書店などは日本語検定のHPに記載されているので、日程に余裕をもって確認するようにしましょう。
日本語検定の受験料
1級 | 6,800円 |
2級 | 5,800円 |
3級 | 4,300円 |
4級 | 3,000円 |
5級 | 2,300円 |
6級 | 2,200円 |
7級 | 2,200円 |
日本語検定に合格するために
過去問は、公式より販売されています。
また、各分野の問題集も販売されているため、まずは過去問を購入し、
- 過去問で点数が取れなかった分野
- さらに知識を深めていきたい分野
を検討してみましょう。




この日本語検定ナビでは、1級~4級までの過去問解説のほか、
- 敬語
- 文法
などの各種練習問題を掲載しています。



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