
著作権の関係上、問題は掲載していません。
以下をご用意の上で、ご確認ください。


問1 敬語
一


自分の部下を他部署の課長に紹介しています。
シンプルに
1 (今回の共同プロジェクト担当メンバーの)遠山君です
が最も適切ですね。
1が正解です。
ほかの選択肢も確認しておくと…
2 ~を担当してもらうことになった
では、話し手である企画部の課長が、部下である企画部の課員から恩恵を受けている言い方になっているため、最も適切な内容ではありません。
2は、間違いです。
3 ~を担当してもらうことにした
では、共同プロジェクトにも関わらす、「~にした」で企画部の課長が勝手に決めたような印象になってしまいます。
3は、間違いです。
4 ~を担当させていただくことになった
でも、共同プロジェクトにも関わらず、「~になった」で営業部の課長が知らないとことで勝手に決まったような印象になってしまいます。
4は、間違いです。
二


委員会の事務局員が、委員会からの電話の中で、別案件の内容を述べています。
「電話をかける」という手間をかけた相手に配慮するので、
4 いただいたお電話で恐縮ですが
が適切ですね。
4が正解です。
1・2・3は、いずれも手間をかけた相手への配慮がないため、適切ではありません。
三


現金では支払えない
のは、お客様なので、
4 厳禁ではお支払いになれません。
「お~になる」という尊敬語
可能の助動詞「れる」
が使われている4が適切ですね。
これが正解です。
1・2・3は、いずれも尊敬語が用いられていないため、不適切です。
尊敬語とは?
相手側又は第三者の行為・ものごと・状態などについて,その人物を立てて述べるもの。
敬語の指針
平成19年度2月2日
文化審議会答申
四


電話でレストランの予約を受けています。
シンプルに
4 ~のお名前でご予約を承ります
が最も適切ですね。
4が正解です。
ほかの選択肢も確認しておくと…
1 予約をお取りします
や
2 お席をお取りします
は、電話をかけてきた側の行為であり、電話を受けた側の表現としては、不適切ですね。
1と2は、間違いです。
3 ご予約賜ります
の「賜る」は、謙譲語Ⅰです。
× 予約をもらう
と表現することはないですね。
3は、間違いです。
謙譲語Ⅰとは?
自分側から相手側又は第三者に向かう行為・ものごとなどについて,その向かう先の人物を立てて述べるもの。
敬語の指針
平成19年度2月2日
文化審議会答申
次の問題


過去問解説の一覧


過去問で確認したいこと
特に、
- 敬語
- 文法
の2分野は、「解説を見れば、なんとなくわかるんだけど…」となりやすいのではないかと思います。
過去問を解いたときに、間違えた問題ごとに意識したいのは、
「そもそも知識がなくて解けなかった」
「知ってはいたが、問題になると解けなかった」
のどちらなのかを明確にすることです。
前者であれば、過去問を丁寧に解きながら、1つずつ知識の穴を埋めていきましょう。
- 語彙
- 言葉の意味
- 漢字
のような分野であれば、まとめて暗記していけるのですが、
- 敬語
- 文法
のような分野は、問題の文脈とセットで取り組むのがおススメです。
また、後者であれば、多くの練習問題で知識と問題のギャップをなくしていきましょう。
「わかる→できる」になることで、問題を解くスピードを上げていくことが大切です。
日本語検定は、1級から4級で、
- 語彙・言葉の意味・漢字などの聞かれる範囲が異なる
- 1問1問の難易度が異なる
という違いはあるものの、
- 敬語
- 文法
のような難易度が高い分野で必要な知識に大きな差があるわけではありません。
敬語であれば、
- 尊敬語
- 謙譲語Ⅰ
- 謙譲語Ⅱ
- 丁寧語
- 美化語
の5分類がそれぞれ「どのように定義されているか?」「どのような語が該当するか?」を整理しておきましょう。
その際に、単語を覚えていくのではなく、文章の中で登場人物を確認しながら見ていくのがおススメです。
文法であれば、
- 動詞
- 副詞
- 助詞
などの品詞ごとに、それぞれの語のもつ用法(使い方)を整理しておきましょう。
例えば、
買い物に行くので、8時に駅に集合してください。
には、3つの格助詞「に」がありますが、すべて用法が違います。
買い物に
の格助詞「に」は、「行く」という移動の目的を表しています。
また、
8時に
の格助詞「に」は、時を
駅に
の格助詞「に」は、「集合する」という移動の着点を表していますね。
まとまった参考書・問題集はないので、過去問で出てきた語の用法を1つずつノートなどにまとめていくのがおススメです。
この「日本語検定ナビ」では、分野ごとの練習問題を多数掲載しています。
- 過去問を解いていて、不安が残る分野
- もっと解くスピードを上げたい分野
があれば、ぜひご活用ください。

