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前の問題


問17 総合問題
一


本文では、
- 日本における基礎研究の停滞には、すぐに成果を求めたがることによる「科学」重視から「科学技術」重視への転換がある。
- ただし、「科学」の基礎研究がなければ、科学技術の飛躍的な発展はない。
- 新しい投資は、基礎研究にこそ向けられるべきだ。
という内容が述べられています。
2が正解です。
ほかの選択肢も確認しておくと…
人間の内部にフロンティアを求める
という記述はありますが、
1 人間に新しいフロンティアを提供することになる
という記述はありません。
1は、間違いです。
今やフロンティアとして残されているのは、宇宙空間だけになった
という記述はありますが、
3 宇宙空間に向けて科学技術の在り方を変えていかなければならない
という記述はありません。
3は、間違いです。
新しい投資は、基礎研究にこそ向けられるべきではないだろうか
とありますが、
「科学技術」から「科学」へと再び方向転換する必要がある
は、言い過ぎですね。
4は、間違いです。
二


本文では、
- 鳥インフルエンザの感染拡大を防ぐために、ニワトリが大量殺処分されている。
- 鶏舎では、随時の消毒や抗体検査や独自に開発したワクチンの接種など、ニワトリも人並みの扱いを受けている。
- ウイルスは、ヒトと家畜の違いを曖昧にさせてしまう。
という内容が述べられています。
1が正解です。
ほかの選択肢も確認しておくと…
(鳥インフルエンザの感染拡大を防ぐために)人々は処分を仕方のないことと受け止めている
という記述があり、
2 ニワトリの大量処分は禁止すべきだ
と
3 動物虐待につながるニワトリの大量処分を防ぐべきだ
は、違いますね。
2と3は、間違いです。
ウイルスはヒトと家畜の違いを曖昧にさせてしまうようだ
という記述はありますが、
4 人間の家畜化も招いてしまう
という記述はありません。
4は、間違いです。
三


本文では、
- 人間社会での「多様性」も注目され始めたが、今日ではそれが少し美化され過ぎている。
- 他人を気にしなくてもよいという風潮が醸成されると、一人ひとりの違いをよく理解し合ったり、社会的なまとまりに配慮しようとしなくなる。
- そのため、近年では、一人ひとりの違いを認めて包み込む「包摂性」と「多様性」がセットにして使われるようになってきた。
という内容が述べられています。
3が正解です。
ほかの選択肢も確認しておくと…
日本では同調圧力が強く
という記述がありますが、これは
× 多様性が、同調圧力を強めている
のではなく、
○ 同調圧力が強いので、多様性を発揮しにくい
という内容ですね。
1は、間違いです。
「包摂性」と「多様性」がセットにして使われるようになってきたのは
という記述の通り、「包摂性」と「多様性」に優劣があるわけではありません。
2 「包摂性」の考え方を優先して導入すべきだ
と
4 「包摂性」のほうを大切にすべきだ
は違いますね。
2と4は、間違いです。
四


本文では、
- 医療で利用されるテクノロジーには、病気を治すだけでなく、人の能力を増大させるものもあり、個人の生活だけでなく、社会全体も変化を余儀なくされる。
- 人工臓器などの使用が進むと、人と機械の境界が曖昧になっていく可能性もある。
- 従来の「人間とは何か」という問いをテクノロジーの発達が無効にしてしまうかもしれない。
という内容が述べられています。
2が正解です。
ほかの選択肢も確認しておくと…
(テクノロジーを医療に利用することで)個人の生活だけでなく社会全体も変化を余儀なくさせるだろう。
という記述はありますが、
1 (テクノロジーを医療に利用することは)様々な危険をはらんでいる
という記述はありません。
1は、間違いです。
従来の「人間とは何か」という問いを、テクノロジーの発達が無効にしてしまうことすらあるかもしれない
とある通り、本文では、従来の「人間性」の考え方が変わる可能性があることが述べられています。
3 人間性が変質することが危惧される
のように、「危惧している」わけではないですね。
3は、間違いです。
本文では、
人と機械との境界が曖昧になっていく可能性もある
という記述はありますが、
4 アンドロイドと人工臓器などを使う人間の間に、本質的な違いはない
という記述はありません。
4は、間違いです。
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過去問解説の一覧


過去問で確認したいこと
特に、
- 敬語
- 文法
の2分野は、「解説を見れば、なんとなくわかるんだけど…」となりやすいのではないかと思います。
過去問を解いたときに、間違えた問題ごとに意識したいのは、
「そもそも知識がなくて解けなかった」
「知ってはいたが、問題になると解けなかった」
のどちらなのかを明確にすることです。
前者であれば、過去問を丁寧に解きながら、1つずつ知識の穴を埋めていきましょう。
- 語彙
- 言葉の意味
- 漢字
のような分野であれば、まとめて暗記していけるのですが、
- 敬語
- 文法
のような分野は、問題の文脈とセットで取り組むのがおススメです。
また、後者であれば、多くの練習問題で知識と問題のギャップをなくしていきましょう。
「わかる→できる」になることで、問題を解くスピードを上げていくことが大切です。
日本語検定は、1級から4級で、
- 語彙・言葉の意味・漢字などの聞かれる範囲が異なる
- 1問1問の難易度が異なる
という違いはあるものの、
- 敬語
- 文法
のような難易度が高い分野で必要な知識に大きな差があるわけではありません。
敬語であれば、
- 尊敬語
- 謙譲語Ⅰ
- 謙譲語Ⅱ
- 丁寧語
- 美化語
の5分類がそれぞれ「どのように定義されているか?」「どのような語が該当するか?」を整理しておきましょう。
その際に、単語を覚えていくのではなく、文章の中で登場人物を確認しながら見ていくのがおススメです。
文法であれば、
- 動詞
- 副詞
- 助詞
などの品詞ごとに、それぞれの語のもつ用法(使い方)を整理しておきましょう。
例えば、
買い物に行くので、8時に駅に集合してください。
には、3つの格助詞「に」がありますが、すべて用法が違います。
買い物に
の格助詞「に」は、「行く」という移動の目的を表しています。
また、
8時に
の格助詞「に」は、時を
駅に
の格助詞「に」は、「集合する」という移動の着点を表していますね。
まとまった参考書・問題集はないので、過去問で出てきた語の用法を1つずつノートなどにまとめていくのがおススメです。
この「日本語検定ナビ」では、分野ごとの練習問題を多数掲載しています。
- 過去問を解いていて、不安が残る分野
- もっと解くスピードを上げたい分野
があれば、ぜひご活用ください。

